「アパートの外部鉄骨階段、住人の安全を守る修理や工事のポイントを紹介!」
当たり前なことではあるものの、アパートのオーナーさんにはアパートをしっかりとメンテナンスするという義務があります。
そのため古くなった鉄骨階段などはしっかりメンテナンスしたいところですが、「どこから優先して修理すれば良いのだろう」や「そもそもどんな修理の方法がある?」といった悩みをお持ちになっているオーナーさんも多いでしょう。
そこで今回は、しっかりと住人の方々を守るための、「修理の優先順位」や「修理方法」などについてお話していきます。
この記事では、
・鉄骨を修理する際の考え方
・ダメージの具合でどのような修理方法があるのか
このような点に注目しながら解説していきます。
「鉄骨を修理する際には、こんな考えを持ってみよう」
まず、鉄骨を修理する際に、どのようにして修理を検討していくかという部分です。
もちろんアパートの外部階段などの鉄骨を修理する際には、「住人の方々がしっかりと安全に利用できる」というのが最大の目的です。
しかしこの大前提を踏まえて上で、更に目的を限定して、「どれだけの期間、安全に利用できるようにするか」という考えも持つことも大切だと思います。
もし建物自体がおよそ3年の寿命であるというときに、その鉄骨のみ10年持つ仕様に修理したとしても、残りの7年は無駄ですよね。
特に鉄骨の修理直後に大きな規模の改修工事が控えていたり、取り壊しが控えていたりすれば、“とりあえず”の修理でも十分なのかもしれません。
こうした考えを踏まえると、同じダメージ程度の鉄骨だとしても、「あとどれくらいの期間もたせるのか」という部分によって、修理の方法が変わってくることが予測されます。
「鉄骨の老朽を進める、雨についての考え方」
鉄は木材と同様、いずれは朽ちていきます。
そしてアパートの外部などにある鉄骨の老朽も、雨水が主な原因となっているのです。
ここで大事な部分なのですが、「雨水に対する対策を行わなければ、鉄骨を補強したとしてもその効果は発揮されない」ということです。
そうしたことを言うと、「じゃあ補強や修理をした後は必ず雨水に対する対策もしなきゃダメなのか」という疑問も出てくるでしょう。
しかし一概にそういったことでもなく、業者の中には「残り数年で取り壊すアパートの場合であれば、鉄骨を修理したり補強したりするだけで、雨水に対しての対策はしなくても良いのではないか」という考えも持つ業者もいます。
やはりここでも出てくるのが、先ほど同様「この鉄骨をあとどれくらいの期間もたせるのか」という考え方。
修理をするにあたって、「アパート全体の部品が足並みをそろえて寿命を持つ」ということが大切なのかもしれませんね。
「鉄骨のダメージによって修理方法が変わる場合がある」
当たり前といえば当たり前なのですが、「鉄骨の修理」と一言でいっても、その鉄骨がどれだけダメージを受けているかなどで修理や工事の内容が変わっていくでしょう。
ダメージの段階や状況ごとに、解説していきます。
「“とりあえず”の応急処置」
段階的にはステージ1で、最低限の修理のみを行うというパターンです。
建物自体の取り壊しが数年後に予定されている場合などは、このパターンでも十分である可能性があります。
じっくりと検討することは必要ですが、短期間効果があれば十分であるといった場合では、視野に入れてよいでしょう。
「暫定的な修理」
段階的にはステージ2となる、このパターン。
腐食している部分のみを修理するという方法で、現在問題を抱えている部分を溶接して強度を上げます。
しかしサビの根本的な発生源を失くす作業をしないので、サビの再発するリスクを抑えることはできません。
「溶接+サビ予防」
こちらの方法は、段階的にはステージ3、今後10年以上もたせたいという場合におすすめのものです。
溶接を用いた修理だけでなく、それに加えてサビの防止をする工事もするという感じです。
こういった場合の延命作業は、雨水が入るのを防ぐためにブロックしたり、塗装皮膜付けたりというものになるでしょう。
「まとめ」
ここまで、アパートの外部鉄骨階段について、修理の際の考え方や、修理のパターンを紹介してきました。
やはり考え方としては「どのくらいの期間安全に利用できれば良いのか」というところをしっかりと固め、その意向に合った程度の修理をすることが大切です。
3年後に取り壊すアパートに10年もつ鉄骨階段をつけても無駄が多くなり費用もかさばるかと思うので、その点について、応急処置で良いのか、はたまた溶接に加えてサビ防止もした方が良いのか、吟味しましょう。
改めて今回は、アパートの外部鉄骨階段について、修理に関するポイントを解説しました!